エレキギターのピックガードを自作する


●プラモデル好きが、家にある工具でピックガードを自作してみた

この記事では、楽器製作に使用されるような専門的な工具は使ってないけど、プラモデル製作をしない人は普通持ってないような工具を使ってます。
でも、それらに似たような物は100円均にもあったりするので、なんとか自作してみようと思う人のヒントにはなるんじゃないかと思います。

特に、ピックガードのエッジを斜めに削る(面取り)加工方法は参考になるかと思います。
通常はトリマーという専門的な工具で行うんですが、実は超簡単に自分で作れる工具で綺麗に削れるんですよ。

Fender Offset Series Mustang

今回自作するピックガードはこのエレキギター用です。
オフセットシリーズというラインナップで2016年に発売された、フェンダーメキシコ製のムスタングです。
通常のムスタングと違い、アームが無く、弦をボディ裏面から通すハードテイル構造で、セレクタースイッチが一つに変更されたシンプルな構造となっています。

気軽に手に取れる軽いギターが欲しかった自分には理想的なギター(僅か2.8kg!)なんだけど、キラキラしたパールのピックガードだけは、なんか趣味じゃなくて、好きになれずにいました。

通常のムスタングに付けられるピックガードなら、色んな色や柄の物が売られてるんだけど、発売されて間もないこの変わった仕様のムスタングに合う物はまだ(2020年12月時点で)売られてないので、自作するか、作ってくれるお店に頼むしかないです。
お店に頼むとプレイテックとかの激安ギターが買えてしまうくらいのお値段がするし、僕は工作が好きなので自分で作ってみようと思いました。



●まず板材に切断するラインを書く

YJB PARTS製ミントアイボリー3PLYのピックガード板材を、ネットで約2,000円で購入。
(今回、お金がかかったのはこれだけ)
板材の上にムスタングから外したピックガードを両面テープで貼り付けて、ケガキ針(傷を付ける為のでかい針のような物)でピックガード全体、ピックアップ、セレクター、ネジ穴と、全ての輪郭をなぞって板材にカリカリと刻みます。

ケガキ針で刻んだ溝を見やすいように、墨入れ用ガンダムマーカーで墨入れ。
(溝が見えれば良いので鉛筆でも良いです)
この線のとおりに板材を切り出します。

板材の右側四割くらいは、作業の邪魔になるのでノコギリで切り取りました。


●板材を切断する

かなりぶ厚いプラスチックの板なので、ハサミでチョキチョキとはいかないです。
無理に切ると歪む恐れもあります。
糸ノコで切断するのが良いと思うんですが持ってません。
と言うわけで、まず手回しドリルでたくさん穴を開けたんですが、もの凄く時間がかかって大変でした。
電動ドリルも持ってないんですよね〜。

板を貫通したドリルがその下の机にまで穴を開けないように、板材の下に何枚もダンボールを重ねたものを敷いて作業してます。

ドリル系の工具は一般的な規模の100円ショップにはあまり無いけど、大型店舗には結構豊富にあります。

穴と穴の間をニッパーで切って、いらない部分を外しました。
(細かいゴミが出るので、ダンボール箱の中で作業してます)


●形を整える

ガタガタした切断部分を電動ルーターとヤスリで削り、墨入れした線に合わせて綺麗に形を整えました。
(この段階の写真撮り忘れた…)

ちなみに、電動ルーターとはこんな感じの物です。
先端部分に取り付けたビットをモーターで回転させ、切削、研磨をする為の道具です。
この写真の商品はそれなりのお値段がしますが、100均には安い物で600円くらいで小型で電池式のルーターが売られてます。

普通のヤスリを使って人力で削るのはもちろん可能ですが、もの凄く時間がかかるのでルーターはあった方が良いと思います。

ピックアップの穴の端を綺麗に丸く削るのが難しそうで、良い方法がないかな〜と考えてたら、ダンエレクトロのギターのピックアップが、リップスティック・ピックアップと言うのを思い出しました。
このメンソレータム的な物に紙ヤスリを巻いた物が良い感じの太さで良かったです(ちょっと細かったので、ヤスリの下にテープも巻いてます)
これを当ててグリグリと削りました。


●ネジ穴を掘る(失敗…)

ネジ穴失敗したんですよ…。
ピックガードのネジは皿ネジと言う種類の物で、入口をすり鉢状に加工する必要があるんだけど、これをドリルの大きさを何度も変えながら掘ることで作ってみようと思ったら全然上手くいかなかった。
図のような感じに掘り過ぎてしまい(大げさに描いちゃったけど)強度的に問題がありそうなので隙間をパテで埋めました。

この作業はちゃんと皿穴加工用のドリルを使ったほうが良いです。

特に出来の悪いネジ穴です。
綺麗な円にもならず、こんな感じになってしまいました。
かなり顔を近づけて見ないと分からないので、自分的にはまぁ良いかって感じです。

墨入れ線まで輪郭を削り、ネジ穴を開け、これから斜めにカットするエッジ部分に適当に目安の線を書いたところです。

なんかこの写真、輪郭がガタガタしてるように見えるけど、綺麗に形を整えた後なんですよ。
削った後が毛羽立ってたからこんな風に撮れたのかな?

次は右下に写ってる物を作ります。


●エッジを斜めに削る道具を自作する

これは、ピックガードのエッジを45度の角度に削る為の自作工具です。
・タミヤ 0.5mmプラ板
・タミヤ 5mm角棒
・45度のデザインナイフの替え刃(30度のもあるので注意)
この三つを瞬間接着剤で貼り付けただけの物です。
(丸い輪っかは撮影用に固定するために置いた関係ない物です)

三番目の画像のように、下の板の上に垂直に刃が乗っかってれば良いだけで、あとは適当に作っても大丈夫なので、10分もあれば作れます。
刃は普通のカッターのでも良いし、板と棒も瞬着でくっ付けば別にプラ製じゃなくてなんでも良いです。

下のプラ板は、削る際に滑りやすくするのと、ストッパーの役目があります。
これがあることで、図の状態になるともうこれ以上削れることが無いことと、これが無ければドンドン削れていってしまうことが分かるかと思います。

このようにエッジに当てて、ジョリジョリと横に滑らせて削ります。
何度も何度も繰り返し削らないといけないので大変ですが、とても綺麗に仕上がります。
(途中切れ味が悪くなったので、同じものをもう一個作りました)

仕上がりはこんな感じです。
最初から付いてるピックガードより滑らかに削れました。


●完成!

元のピックガードと色味的にあまり変わらないように見えるかもだけど、キラキラ素材から無地になったことで、雰囲気が激変しました。
自分的には断然こっちの方が好きです。
見た目だけじゃなく、自分で頑張って作ったパーツが付いてるというのも嬉しくて、ますます愛着が湧きました。
ネジ穴がちょっと汚くなったけど、


大成功〜!!



●最後に注意書き

初めてピックガードを作ってみたけど、わりと工作に自信がある自分でも結構大変な作業でした。
もしこれを読んで自分でも作ってみようと思った人は、くれぐれも自己責任でお願いします。
「よく分からんけど挑戦したら、ピックガードは出来ないし、ギターが鳴らなくなった!」
と言うような事になっても僕は知らないです。

あと、100均で買い揃えた工具で作ることは可能と思いますが、それなりにお金がかかるので、お店に頼む場合の工賃とよく比較検討して下さい。
近くに作ってくれるお店が無くても、ネットで検索すれば、元になるピックガードを郵送することで注文通りに製作してくれるお店がありますよ。


おしまい。


No Comments

Add your comment

CAPTCHA