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【センシャロボとは!】

高度な科学技術を持つ謎の国『アトランティス』が存在する並行世界(パラレルワールド)において、第二次世界大戦時に世界各国で生産された人型兵器である。

初めて戦車が使用された第一次世界大戦の後、何処からか突如現れ、世界各国と貿易を始めたアトランティスは、通常のレシプロエンジンを動力とした人型ロボットの製造を可能とするパーツの輸出を開始した。
それを用いて戦車に代わる兵器として開発されたのがセンシャロボである。
(センシャロボは後の日本での俗称。各国で呼び名は異なる)

センシャロボに使われているアトランティス製のパーツは、各関節を動かす駆動装置と、それをコントロールする為の制御装置である。
制御装置には照準器とペリスコープからの映像を映すモニター等も含まれ、それにより、戦車よりも少ない乗員数で動かせるようになっている。
例として、現実世界では乗員数5名だったⅣ号戦車が、センシャロボのⅣ号では2名である。

センシャロボは腕を使って現代の重機の様な作業が可能であったので、戦場で工兵的な役割も非常に多く担った。
また、あまり得意ではないが登坂が出来、高所から射撃をする事も可能だったので、戦車よりも立体的に戦闘を行う事が出来た。

各国に輸出したセンシャロボのパーツは、アトランティスの科学技術からすれば恐ろしく低レベルなオモチャのような物であったが、それらは当時の他の国の科学技術では全く理解できない物である上に、アトランティスは科学技術を完全に極秘とした為、アトランティス以外の国の科学力は、現実世界の第二次世界大戦時と変わりが無かった。
センシャロボを構成するアトランティス製パーツ以外の、武装、装甲、エンジン等は、現実世界の当時と同等の科学技術で作られている。

【センシャロボの世界のアトランティスとは!】

高度な科学技術を持つアトランティスと名乗る国は、他の国に全く知られる事なく南極の地下に存在した。
人口約1万5000人が巨大な地下空間に生活しており、そこで火星へ移住する為の宇宙船の建造をしながら、潜水艦を用いて世界各国との貿易を行った。
アトランティス人は歴とした地球人なのだが、ほとんどの者は世界中の様々な人種の混血である為、人種も国籍もよく分からない見た目をしている。
そして、そのアトランティスを統治しているのは人間ではなく、異星人文明が作ったロボットであった。

第二次世界大戦時にセンシャロボが存在する並行世界の地球には、約千年前に遥か遠い宇宙の彼方から、異星人が送り出した深宇宙探査船がやって来ていた。
アトランティス人の高度な科学技術は、その探査船に乗っていた唯一の搭乗員であるロボットによってもたらされた。

アトランティスを作ったロボットの目的は、将来核戦争によって滅亡する確率の高い地球の人類を、火星にも住まわせることで絶滅から救う事であった。
その為に千年の時をかけ、世界中から有能な人間を集めてアトランティスを作ったのである。
しかし、人類を救うのは使命でも良心からでもなかった。

ロボットは地球に辿り着くまでに約12万年もかかっており、その旅を始めてすぐに探査船を送り出した異星人文明は核兵器による最終戦争で滅亡し、ロボットは完全に目的を失った状態で、永遠とも思える時間を過ごして来たのであった。
地球に辿り着いたロボットは人類の存在に喜び、もう二度と独りにはなりたくないという、ただそれだけの思いから人類を絶滅させないように活動したのだった。

第二次世界大戦が終わると、しばらくしてアトランティス人達は宇宙船で火星へ旅立った。
それと同時に、センシャロボの内部パーツや南極の構造物など、アトランティス人の作った全ての物は粉々になり、塵と化した。

 ◎センシャロボの元になった落描き◎