Monster 2019


artbook事務局『ART BOOK OF SELECTED ILLUSTRATION Monster 2019』という、115名のイラストレーターによるモンスターがテーマのイラスト集に参加させていただきました。

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今回あまり作業時間が無かった為、昔描いて放置してたラフを仕上げました。
巨人の兵士と女性が巨大なクモのような生物の巣に侵入してるとこです。


途中経過の画像を保存してたので作業工程を書いてみたんだけど、僕にはいつもやる決まった絵の描き方や順序みたいなのが特に無いので、あまりHow To的な物にはなってないです。

ラフ画

デカイ男と普通サイズの女という発想はたぶんアップルシードから。
単純に男をもっと大きくしてみました。
巨人の色は緑にしてみたんだけど、どうしよう…超時空要塞マクロスのゼントラーディにしか見えない…。
他の色にしようかと悩んだんだけど、どうにもしっくりこないので諦めました。
昭和48年生まれの僕にとって、緑色の巨人といえばゼントラーディです。


このラフを描いてた頃はpainterとPhotoshopの二つのソフトを使ってましたが、現在はもう長いことPhotoshopのみです。
二つ使うのが面倒なのと、Photoshopの機能が充実してきたことで一つに絞ったんですが、厚塗り等のアナログ的な表現をするにはやっぱりPainterもあった方が良い、てゆうか楽です。
Painterまた欲しいんだけど経済的に…(´∀`)

少し進めた

画像を小さめに表示して全体を見ながら大雑把に描き込んで行きます。
レイヤーは分けず、キャラクターと背景が合わさった一枚だけで作業します。
全体的に徐々に解像度を上げる感じでディテールを描き込みつつ塗りも進めます。


本のテーマがモンスターなので、ただの巨人では面白く無いかと思い、鬼に見えるようツノが生えてそうな膨らみをヘルメットに付けました。
ツノが一本なら青鬼だろうということで肌を青くしてみたらさらにゼントラーディ感が…。

そういえば、僕の世代だと赤鬼はツノ二本、青鬼はツノ一本というイメージがあるんだけど、今の若い人はどうなんだろう…?

3Dソフトも使ってみた

虫の巣の壁面を描く為、3DCGソフト『Shade3D』を使ってポリゴンでワイヤーフレームを作りました。
これをガイドにして壁のディテールを描き入れていきます。


描き進めて行くと絵が寂しく感じられて来ました。
色も少なくて地味です。
何かを足さないと絵の間が持たない…。


だいたい出来てきた!

背景にドローンと赤いレーザー光線を足しました。
これは攻撃用では無く、虫の生体反応がないか調査する為の物です。
ドローンを足すことで空間の高さを、レーザーを足すことで時間を描き加えられた気がします。
なんか、最初から計画してたかのように絵にハマってホッとしました。
これ等が必要になるのがここまで分からないところが自分の未熟なところ…。


壁面のディテールは、ランダムに凹凸があるような表現ができるブラシでガイドに合わせて簡単に描いた物を、Photoshopのフィルターや、レイヤーの描画モードを重ねることで作りました。
どうやったかは全く覚えてなくて、色々試行錯誤してたらこんな感じになりました。
レーザー光線はレイヤー効果を使って光らせています。

完成!

後はもうひたすら描いていって仕上げました。
最初は一枚だけだったレイヤーは、3Dワイヤーフレーム、レーザー(フォルダに入れた複数のレイヤー)等が加わって多くなってますが、描く作業をするレイヤーは基本的に一つだけです。


最後に、絵のタイトルが思い付かなくて苦労しましたw

『Goliath』ゴリアテ

聖書に出てくる巨人の兵士だそうです。


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