3Dプリンターで出力したガレージキットは、まだ世に出てそれほど経っていません。
なので、どう扱えば良いか分からない、という理由で敬遠する人もいそうな気がしたので、自分が販売してるセンシャロボを例にして、作り方の解説を書いてみました。
(3Dプリンターには光造形方式とFDM方式がありますが、この記事は光造形方式について書いています)
【初めに、一番重要な注意点】
3Dプリンター出力キットは既に洗浄済みです。
通常のレジン製ガレージキットで最初に行う、離型剤を落とす工程は必要無いというか、パーツが壊れる可能性があるので、絶対にやらないで下さい‼︎
どうかお願いします。
本当にこれは一番重要な事なので、御家族、お友達にも教えてあげて下さい。
次は3Dプリンター出力キットを作る際に、3Dプリンターの仕組みの基本中の基本くらいは知っておいた方が良いと思うので解説します。
なぜ洗浄する必要が無いかも分かりますよ。
【3Dプリンターの仕組み等】
下の画像は、3Dプリンターの構造を分かりやすく簡略的に描いた図です。
紫外線で硬化する3Dプリンター用のレジン(青)を溜めたプールに、クレーンが浸かった状態から始まります。
プールの底(赤)は透明になっており、その下にあるLED(又はLCD)から、3Dデータを元にした形の紫外線を照射し、クレーンに薄い層の硬化したレジンを貼り付けます。クレーンを少し上に上げてまた照射、また少しクレーンを上げて照射、という事を延々繰り返すことで立体物を作って行きます。
分かりやすく描くとこんな感じで、層を重ねることで形が作られています。
3Dプリンターの仕組みの解説は以上です。
結構単純な構造となってます。
それで、なぜ3D出力キットが洗浄する必要が無いかという話ですが、二つ上の画像の、終了のコマの出来上がった出力物を見て下さい。
それは、レジンのプールから上に引き上げられているので、全体がレジンで濡れているんです。
3Dプリンターで出力した物は、出力が終了した時点では液体のレジンまみれで、手で触れる事も出来ない状態なんです。
なので、生産した者はこの後必ずレジンを落とす為、出力物を洗浄する必要があるんです。
だから3Dプリンター出力キットは既に洗浄済みなんです。洗う必要は無いんですよ。
離型剤を使って無い事も分かって頂けたと思います。
型という物が存在してませんからね。
【3D出力キットについての知識】
話がややこしくなりそうなんですが一応書いておくと、3Dプリンターには光造形方式とFDM方式というのがあり、このセンシャロボのような小さい物はほとんど光造形です。
大きくて強度の必要な物はFDMとなります。
【サポートを取り除く】
それでは作って行きます。
サポートとは何かと言うと、出力した物をクレーンに固定する為の棒状の物です。
上にある3Dプリンターの図の『終了』のコマでオレンジの矢印で指してます。
サポートは普通にニッパーでカット出来ます。ですが、